愛の奇跡。

全部言い終わらない内に、大きな声で遮られた。



「…そんな簡単に…。」



仕事だって、ずっと頑張ってきたじゃん。


ファンだってたくさんいるのに。


そんな大事なもの、全部捨ててまで…。



「…お願い、のぞみ…。僕、のぞみがいないとダメなんだ…。この一年、死んだみたいだった。寂しくて…寂しくて…寂しくて…。お願いだよ、もう一人にしないで…っ」



もう、何でそんな子犬みたいにウルウルした瞳で見るんですか?


…私がそれに弱いって知ってて。



「…もー、しょうがないなぁ、直樹は!泣かないの。」



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