愛の奇跡。
最後に建物を爆発させて、直樹の元へ向かう。
「お待たせ。直樹。」
私は、指輪がつけてある直樹の左手と、同じ指輪がつけてある自分の左手を重ねた。
そして、指を絡めるようにしてしっかりと繋いだ。
直樹の顔を見つめる。
多分…君は、私には生きて欲しいと最後に伝えたかったんだと思う。
自分はすぐ生まれ変わってくるから、と。
でもごめん、できそうにないよ。
“一人にしないで”と泣いた君。
それは…私も同じなんだよ。
「…私も行くよ…一人にしないで、直樹。」