愛の奇跡。
「じゃあお父さん。娘の部屋に勝手に入って来ないでって何度言えば解るの?」
「ごめんごめん!…また、あの夢見たんか…?」
お父さんが私の頬を流れていた涙を拭った。
いつもの夢。
物心ついた頃から、見てた妙にリアルな夢。
夢の中で私は「のぞみ」で…。
その望月のぞみという人も、輝本直樹という人も…過去に実在した人物だ。
しかも、夢と辻褄が合う。
現実では望月のぞみが行方不明になって、その一年後に輝本直樹も行方不明になったんだそうだ。
そして…若干、私の父である森岡亮治も…この夢には登場してる。