愛の奇跡。
「おう、行ってこい!帰ってきたらお祝いしよな、合格祝いと誕生日祝いや!!」
そう、偶然にも今日は私の16回目の誕生日。
しかも…夢と同じ、8月28日。
「はいはい、絶対受かれって事ね。頑張りま〜す。」
ヤル気のないような声で返事をして家を出た。
「全く…未だに誕生日祝いする訳?もう高校生だよ?」
ふと…自分の手を見る。
夢は夢で…私は森岡のぞみで、望月のぞみじゃない。
なのに…それならどうして、夢で見た指輪と全く同じ物をしているんだろう?
右手につけている指輪。