愛の奇跡。

たまたま行ったフリーマーケットで買った物だった。


ボロボロで、あちこち傷だらけだったけど…妙に懐かしくって、見付けた時に何故か私は泣いてしまった。


買ってからずっとお守りのような感覚でつけてたけど…夢と全く同じ。


同じ誕生日。


そして同じ職業を目指している私がいる。



「いやいや、夢だから。亮治の洗脳だから!」



言い聞かせて、オーディション会場に向かった。








父や望月のぞみが所属していた、タレント事務所のオーディション。


最終審査まで、難なくクリアした。


残ったのは10人。



< 137 / 144 >

この作品をシェア

pagetop