愛の奇跡。

私は静かに首を横に振った。



「…そっか…。」



落胆して肩を落とす直君。


そして…すごく寂しそうな瞳。


そんな彼を見てると、胸がズキンと痛んだ。


すごく申し訳なくて。



「…ごめんね…。」



思わず謝ると、彼はパッと笑顔になった。



「ううん!のぞみが謝る事ないから!ゆっくり行こう!ずっとここに居てくれてもいいから。」



クールに見える外見とは逆に、優しい笑顔。


優しい言葉。


私、家族とかに会いに行かなくていいのかな…とか思ったりもしたけど、直君がすごく優しいから。



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