愛の奇跡。


「お腹減ったね、そろそろ夕飯にしようか。出前頼む?」



「え、お昼はコンビニ弁当だったじゃん!直君、自炊してないの?」



1日ですっかり緊張も解けて、思わず突っ込んでしまう。



「いやー…僕、不器用で。」



苦笑する直君。


少し呆れて溜め息の私。



「ダメだよ!体に悪いって。」



生野菜と焼き魚が嫌いみたいで、昼間のコンビニ弁当も栄養偏ってそうだったし。



「私が何か作るよ。台所借りるね。」



仕方ない…と思って言うと、直君はぱぁ~っと顔を輝かせた。


あ…何だか、犬に見える。


髪がフワフワだから…フワフワな毛並みの犬にそっくり。



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