愛の奇跡。
そして…抱き締めて…
キス、した…。
――ポタ……ポタ…ッ……
「…へ……?なに、これ……。」
涙が、頬を伝っていた。
キスシーンを見た瞬間、胸をギュッと掴まれてるみたいに苦しくなって…。
すごく、嫌だったんだ。
演技だって解ってる。
お仕事だって。
でも…どうしようもなく、嫌で。
「…なん、で…っ私、おかしいよ…っ」
テレビを消して、よく解らない気持ちでグシャグシャになって…顔を隠して一人で涙を流した。
「…ねぇ、直君…っ…私と直君は…っ…ほんとに…ただの仲間だったの…っ?」