愛の奇跡。
パッと僕に背中を向けるのぞみ。
隠してるけど、泣いているのが解った。
…もう、限界だった。
僕は起き上がってベッドサイドに立ち、後ろからのぞみの小さな背中を抱き締めた。
そして、優しく髪を撫でた。
「…ごめんね、嘘ついてた。本当は僕とのぞみは、付き合ってたんだ。…ただの仲間じゃない…。僕はのぞみが昔も今も大好きだよ。だから泣かないで…。」
ずっと“好き”だって言って抱き締めたかった。
あのドラマだって、のぞみだと思って演じたんだ。
「…泣いて…ないし…っ!…もっと早く言ってよ、バカ…。」