愛の奇跡。
「の…っ…のぞみ…!!」
生きてるよね?
死んでないよね?
冷たいのぞみの体に不安に思って心臓に耳を当ててみる。
――トクン…トクン…
ハッキリ聞こえてきた、のぞみの心臓の音に、ホッと胸を撫で下ろす。
「良かった…っのぞみ…!!」
帰ってきてくれた。
もう一度会えた。
一年分の、寂しさとか苦しさとか…恋しくて、たまらなかった思い。
それが一気にぶわぁって溢れてきて…僕はのぞみの華奢な体を抱き締めて、泣いた。
そのまま、のぞみを家に連れて帰ってきてしまった。