聖なる華
「やっと来ましたか。待ちくたびれましたよ」
「遅くなって申し訳ございません」
“私のせい”ではないが、ここは謝っておく。
「いえ、女性というものは時間がかかりますからね。気にしてませんよ。さぁ」
そう言って椅子を引いてくれるアンレス王。
表向きは紳士ってか?
「ありがとうございます」
それににっこり微笑み返す私も中々のものだがな。
「さぁ、ここのシェフが作った料理です。今日はあなたが来るときき腕によりをあけたそうですよ」
「うれしいいですわ」
そう、返し料理を見る。
「さぁ、食べてみてください。お口に合うかわかりませんが」