聖なる華



「おいしいわ」



「それはよかったです。それにしても昨日の今日で食事をするなんてあなたくらいですよ」



神経が図太いといいたいのか?!



ああ、そうさ、私の神経は図太いぞ!まぁ、私の国の者は皆毒を盛られても気にしないがな。



なんせ、毒をもられても対処できるし、そもそも毒の入った物を食べたりはしないからな。




「そんな事で食事を拒むような人間に見えます?そもそも私は自ら毒を食べるような馬鹿な真似はしませんもの」



それはもう、うんと笑顔で嫌味を言ってやった。




「そうですね、あなたは昨日毒を食べたりはしなかった」



そういった彼の目は一瞬光ったように見えた。



こいつは敵に回すとやっかいだな。








< 63 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop