聖なる華



「皆様、今日は私どものためにお集まりいただきありがとうございます。私は異国から来ましたので、まだこの国の習慣など分からない事ばかりで、今日もいろいろと驚かされましたわ。まだまだ分からない事ばかりですが、王妃としての務めを果たしていきたいと思っていますの。今日は存分にお楽しみくださいね」




この挨拶の中にたくさんの嫌味をいれてやった。




『習慣』それは、いまだに奴隷制度で奴隷を使っているもの達への嫌味。



私の国には奴隷制度はないから驚かされた。




これは、遠まわしに遅れていると言ってる。




『王妃』は、その座を狙っている馬鹿な令嬢達への宣戦布告。




異国から来たと言って馬鹿にされては腹が立つからな。





まぁ、これで令嬢達には反感を持たれただろうが、はっきり言ってどうでもいい。




そもそも、こんな茶番はこの国の内情を探って報告すれば終わりだから。








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