変わるもの、変わらないもの
参
ある日、君に聞いたよね。
この世界に変わらないものはあるのか。って。
君はただ、笑って。
あるかもしれない。
曖昧な答えなのに、それも良いかもしれない。って。
人はいさ 心も知らず ふるさとは
花ぞ昔の 香ににほける
紀貫之の和歌だ。
人の心は変わるけれど、此処の花の香は変わらない。
どうか、君の心が、まだ、変わっていませんように。
別れた恋人を想う歌だけど、本当に、そうだと思ったんだ。
人のココロは変わる。
でも、変わらないものもある。
いや、変わっていないと感じるものもある。
これから変わるかもしれない君と僕。
変わらないかもしれない君と僕。
身を任せるのも、1つの選択。
これからに賭けてみるのも、面白いかも知れない。