あなたとｱﾀｼ
観覧車からおりたｱﾀｼ達は目の前に海が見えるベンチに並んで座った

辺りは薄暗くなってきて

『涼さん見て下さい。ほら』


あなたが見ていた方を見るとさっきまで乗ってた観覧車にイルミネーション

今ではこのイルミネーションを見る事が出来なくなったね
赤字だからってあなたが教えてくれたよ


最初で最後の瞬間




隣のあなたは携帯をいじり始め

メールの着信音が鳴ってｱﾀｼにメールを見せ

『さっき観覧車から撮った写メを友達にメールしたんですよ』


“誰と？”
というメールにあなたは

“彼女と”
と返信


この日が二人の記念日になったね
曖昧な感じで始まったｱﾀｼ達
二人で話してこの日が付き合い始めた日って二人で決めた




別れた今でもこの日になると懐かしく思ってもいいですか？


< 25 / 30 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop