あなたとアタシ
雅輝は私立大を卒業したばっかりだったね


その年の新入社員は雅輝も含めて5人
雅輝以外は高卒の為アタシより1コ上

新入社員の研修とし短期のバイトと一緒に仕事をしました


まだ17のアタシからしたら22の雅輝は落ち着き過ぎこの人とは話が合わないだろぉな…


他の4人の内2人とは年も近く、共通の知り合いも居た為すぐに打ち解けました
雅輝が話そうとしてもアタシはつっけんどんな態度でした

でもあなたはアタシの事を初めて見た時から可愛い。黒目が大きくドキッとしたって言ってたよね
でも、今となってはそれも嘘って思えるんだ…アタシは黒目は大きくないよ。目が細いだけでそんな風に見えただけだから

一度だけ次のバスの時間まで3時間あいてて母親の迎えを待ってたアタシに
『大丈夫?バス間に合わなかったの?送って行こうか?』
って言ってくれた時に送ってもらってたら今と違う未来があったのかな…


警戒してたんだ
雅輝とは挨拶程度の会話しかしてなくて連れ回されたりするのかなって
今、思えば恥ずかしい話だけど


それぐらいしかまともな会話はしなくて、アタシのバイトの期間は終わりました
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