いのり
第一章

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今日も街は人々で溢れている。


絶え間なく聞こえる、
楽しそうな笑い声。

あたしには無縁なことだった。



友達もいなければ家族もいない。

あたしがこれから帰る"家"は、
家族が他愛もない会話をしながら食事を囲むような、暖かいものではない。


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