いのり
第三章

告知





―あの日から一週間。


あたしはミカに、ハルとの事を話さなければならなかった。


そのために今、あたしはミカの部屋にいる。


ミカはじっとあたしの目を見て、黙って話を聞いてくれた。



「…それじゃあ、彼と?」

『うん』


「…そう」



しばらく沈黙が続いた。


話したかったことを話し終えたあたしは、
ミカの反応を待つしかない。


なんだろう。

この沈黙、すごく嫌だ。



逃げ出したい…。




「…SARA」


仕事口調でミカが言う。


「あなたがしてしまった事を、あなた自身がちゃんと理解できていますか?」


『…うん』



「任務に背いたあなたの行動がKにバレてしまえば、あなたはKの手によってすぐにでも殺されてしまうでしょう」




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