幼馴染みのお隣さん





ガチャ


ドアが開く音が聞こえた。



ユリさん…?



「…っ……」


だけど、カーテンの向かい側に居た人は…

「……なにノタノタしてんだよ。帰るぞ」


ここに居るはずのない、低く、優しい声をした、



シャっ

「…フッ。…酷い顔」

「っ! ……うぅ゛っ…」

「そんなに痛い病気かよ。
ったく、しょーがねぇガキだな」



フワっ

「…っ……けっ…い……」

「なんだよ」


啓に優しく抱えられ、上からベストを被せられた。

多分、これはあたしの涙を隠すモノ。


「寂しい女には、優しい男が必要だしな!」

そういい、イタズラに笑う啓。


「……バっ…カ野郎…」

啓のシャツを強く、握りしめた。




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