幼馴染みのお隣さん




大きく、広く温かい胸で、包み込んでくれる。


とても優しくて、甘くて――

そしてなにより、居心地がよくて。


……とても落ち着く。


「……バカ啓」

「んだよ、泣き虫」



ねえ、神様――

やっぱり乗り越えられるかもしれない。


ううん。

乗り越えるよ。



啓と一緒に。


啓が支えてくれるから、

啓が笑ってくれるから、


あたしは平気。

「…啓」

「ん?」

「……これからも、傍にいてね?」

「は? 何今更」

「そだよ、今更。だけど…」

「お前の相手出来んの、俺しかいねぇだろ」


笑い、頭を何気なく撫でてくれる啓。




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