幼馴染みのお隣さん




「おはよ!」

「おはようございます!」


喋る相手が出来て嬉しい。

誰かさんは囲まれてるもんね。


「あ、あの騒ぎって…」

「あ、はい。啓です」

呆れ笑いをする優斗先輩。


「アイツ、可哀想だな」

「え…? なんでですか?」

あんなに女子に囲まれてるのに?

「考えて見ろ。
神埼が学校着た瞬間、スグに男に囲まれるんだぜ?」

「・・・」

鳥肌たっちゃった。

ごめんね? 啓。
今まで嬉しいかと思ってたよ…。


アタシと優斗先輩は、苦笑いでその様子を見る。


でもね、知ってる?

いつもこの時間を一番辛いと思ってるのは、
あたしなんだっていう事。


啓が女子に囲まれてるとこ、
ホントは見たくないってこと。

泣きたくなるほど、胸が締め付けられるってこと。






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