【短】甘く愛して欲しいのに!
「あー…そうだろうな」


そっか…クリスマスも会えないんだ。

大会直前だもんね…。


「なーに暗い顔してんだよ」


さっき渡した教科書で、バシッと軽く頭を叩かれる。


「大会終わったら遊べるだろ?」


「うん…」


分かってはいるんだけど、でもやっぱりクリスマスって特別な気がするの。

悠希と過ごしたいって考えちゃうよ。


でも今は、そんなわがまま言ってる場合じゃない!




「練習がんばってね!ケガだけはしないようにっ」


できるだけ元気な声と笑顔で言った。


「おー!絶対勝つから見てろよ?」


ニッて楽しそうに笑った悠希は、あたしの大好きな表情をしてる。

悠希が幸せなら、あたしも幸せ!


今は目一杯応援して、大会が終わったら色々連れ回すからね!
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