【短】甘く愛して欲しいのに!




そしてクリスマスイヴの日。


そろそろ練習も終わる時間かなと思って、あたしはグラウンドにやってきた。

本当に一瞬だけ一緒にいられれば満足だから…。


こんな寒い中でも、汗を流す選手達。

大きな声が飛び交い、ピリピリとした緊張感が溢れてる。


その中でも一番よく動き、声を出してる悠希はすぐに見付けられた。


あまりサッカーに詳しくないあたしでも、悠希がどれだけ重要な役割を果たしているかは分かる。




「カッコイイ…」


思わず声が漏れてしまう程、悠希はキラキラ輝いてて…すごく生き生きしてる。


もう少しで終わるのかと思ってた練習だったけど、全く終わる気配はなくて……

そのまま二時間、離れた場所から見守っていた。


待ち時間も退屈することなく…むしろ、胸がドキドキうるさかった。


23時前、やっと片付けも終わったみたい。
< 30 / 60 >

この作品をシェア

pagetop