【短】甘く愛して欲しいのに!
「お疲れ様っ」


あたしが声をかけると、目を見開いて驚いた悠希。


「え?光…?」


「やっぱり会いたくてきちゃった。あ、でもすぐ帰るから!邪魔しないよっ」


用事を済ませたら、すぐに帰るつもりだし…慌てて自分の鞄を探る。

えーと…あ、あった!


「これ、クリスマスプレゼント!」


「俺に?」


受け取ってくれた悠希は、そのまま包みを広げていく。

色々悩んだけど、喜んでくれるといいな。


「マフラー?」


あたしが選んだのは、悠希に似合いそうな黒のマフラー。


「ほら、もう大会近いのに、悠希ってばいつも寒そうな格好してるでしょ?風邪引いたら今までの努力が無駄になっちゃうし」


実用的だし、無難かなーと思ったんだけど。

悠希…?

何で無反応?
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