【短】甘く愛して欲しいのに!
「はぁー…」
最悪だよ本当。
授業中もそのこと考えてボーッとしてたから、課題提出しろって怒られた。
しかも、よりによって大っ嫌いな数学!
本当なら悠希と帰ってるはずなのに、あたしってば何してんだろー。
「全然分かんないし」
サボって帰ってしまおうか。
そしたら明日、倍になって返ってきそうだな…。
あー…もう泣きそう。
そのとき突然、ガラッと教室の扉が開いた。
「あっれー?まだ残ってんの?」
同じクラスの男子にケラケラ笑われる。
「もう無理!助けて!」
「ははっ!俺も数学無理。じゃあまた明日な」
そうして簡単に見捨てられたあたし。