【短】甘く愛して欲しいのに!




ガラガラッ


空き教室の扉を閉めると、急に空気がシーンとなった。


何で悠希、何も言わないの?

あたしから聞いても…いいのかな?


「悠希?さっき言ってたことって、どういう意味?」


少し緊張しながら尋ねると、いつものようにぶっきらぼうな反応が返ってきた。


「……そのまんまの意味」


そのままって…あたしが告白する前から、悠希はあたしのことが好きだったってこと?


そんなのありえないよね。

話したこともなかったし。


「いつからあたしのこと知ってたの?」


とりあえず、ゆっくり事実確認していこう。


「入学してすぐ。グラウンドで練習してたら、光がアホな顔して友達と帰ってた」


「アホな顔!?」


それってなかなかヤバくない…?
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