【短】甘く愛して欲しいのに!
「その言い合い無駄じゃね?だいたいどこが俺に勝ってんの?」


気持ちの大きさなら全部勝ってるはずだけど、そうだな…強いて言うなら!


「あたしはずっとずっとずーっと、悠希にキスとかして欲しかったもんっ」


「お前なー、この間いっぱいしたじゃん。あれでも不満なわけ?」


あれでもっていうか、あれがあったから……


「もっとして欲しくなっちゃった」


ニヤッて不敵な笑みを浮かべた悠希は、ゆっくりとあたしに近付いてくる。


「あっそ。じゃあ、キスしてやろっか?」


「悠希がしたいならいーよっ」


上からこられると、反抗してみたくなるあたし。

悠希には負けない!


「何だそれ。しなくていいの?」


「悠希はしたくないの?」


はぁー…と大きくため息をついた後、また一歩あたしとの距離を縮めた悠希。
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