ツタエタイオモイ


審査員と称した
放送部員らしき人が
声をかける


『44番の方どうぞ。』



『はい…。えっと…』


たどたどしく応える彼女に
私は祈った


頑張れ!!!!



人の心配をしてる場合じゃないけれど
その子には受かって欲しいと思った



『私は…中学の時は放送部じゃなかったし、これといった特技もありません…。
でも 私人前で話せるようになりたくて
堂々と胸を張って
ちゃんと自分の気持ちを伝えられる人になりたくて…来ました。』



決して上手とは言えない話し方だった。


でもその子の気持ちがひしひしと伝わってきた。
そして
いよいよ私の出番になった。

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