もしも愛が嘘ならば
『寒そうだったから、あったかいココア』
「あ、ありがとう、…ございます」
さっき、無意識にカーディガンを羽織ったとき
寒いって分かったのかな?とか。
コーヒーよりココアが好きって
なんで分かったのかな?とか。
頭で、たくさんのことを考えているつもりでも。
やっぱり先生の優しさが頭を独占して。
胸の鼓動さえも、先生に支配されている気がした。
『お前やっと認めたな。ははっ、やべぇー』
「…なによっ!」
『可愛いな、と思って』