もしも愛が嘘ならば


『寒そうだったから、あったかいココア』


「あ、ありがとう、…ございます」



さっき、無意識にカーディガンを羽織ったとき

寒いって分かったのかな?とか。


コーヒーよりココアが好きって

なんで分かったのかな?とか。


頭で、たくさんのことを考えているつもりでも。



やっぱり先生の優しさが頭を独占して。

胸の鼓動さえも、先生に支配されている気がした。



『お前やっと認めたな。ははっ、やべぇー』


「…なによっ!」


『可愛いな、と思って』


< 20 / 59 >

この作品をシェア

pagetop