同棲彼氏
いきなり後ろから奪い取られた。



振り向くと、ちょっと太った感じの、あんまり可愛くない女の子が私が選んだ下着を持っていた。



まいった・・・。この下着、最後の一品だったのに・・・。



「あの・・・返してもらえません?」



小さい声で言ったらジロリと睨まれた。



「何よぉ?あんたが着るよりあたしが着る方が似合うしぃ?ってかあんたみたいなチビが合うハズないしぃ?Makotoの服は私しか似合わないし~。私、Makoto好きだも~ん」



えぇぇぇ・・・。



逆に、サイズはこの人に合ってるんでしょうか・・・。



あたしはチビだけど以外と胸はあるからサイズはぴったりだと思うけど・・・。



それに、あんたがMakoto好きでもMAkotoはあんたの事なんか好きじゃないと思う!!



だけど、怖くてそんな事言えない。



そんな事言ったら、殴られるな。



でも、これは諦められない。



そのとき――



「おい、どうしたんだ?」



真湖斗が現れた。



「真湖斗!」

「Makoto!?」



みんなが一斉に真湖斗を見る。



だけど、真湖斗はそんなのお構いなし。



「どうしたんだ?」

「私が気に入ったやつ、この人が私から奪ったの。っていうか下着屋入ってくるなんて最低っ」



真湖斗はあたしの言葉を無視し、その太ったコをチラッと見た。



とたんに、その女の子は顔を赤らめる。
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