同棲彼氏
真湖斗の家のインターホンを押す。



「はい。・・・あっ!優美!中入りなよ」



真湖斗が、インターホンの画面に映った私を見て言う。



私は遠慮なく真湖斗の家に入る。



「おじゃましまーす・・・」



真湖斗は玄関でニコニコしていた。



「荷物がな・・・」

「わかってる!!っていうか、俺が持ってかなかっただけ」

「何で・・・」

「優美、ここに住む気、ある?」



真湖斗に唐突(とうとつ)に言われた。



そりゃ、住めるもんなら住みたいけど・・・。いいの!?



私が黙ってると、真湖斗は私の顔を覗き込んだ。



「ある!?」

「そりゃ、住みたいけど・・・」



私がそう答えると、真湖斗は満足そうにうなずいた。



「それでこそ優美!じゃ、ここに住め」

「何で!?」

「住みたくねーの?」

「いや、そういうわけじゃ・・・」



ホント、何で!?



急すぎるよ・・・。



「私達、まだ付き合って一ヶ月!」

「年月の問題じゃないじゃん?」

「だって・・・」

「優美のこと、マジで好きなの・・・。こんなに好きなの初めてなくらい。どうしようもなく優美がほしい」
< 35 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop