同棲彼氏
診断結果、ただの風邪。



よかった・・・。



「帰ろ~」



真湖斗はすっかり元気。



「先生に診てもらって元気になったー」



真湖斗はそう言ってるけど、本当に先生の力かな・・・。



まさか・・・



「美人の看護士さんでパワーアップ!?」

「あったりー。よく分かったな」



えぇぇっ!



私という彼女がいるのに!?



「・・・はいはい、よくわかりましたよ。あなたは美人の看護士さんに触診(しょくしん)されてください・・・」



私はジットリとした目つきで真湖斗を見ると、車に乗った。



図々しく一緒に乗ってこようとする真湖斗を、私は追いだす。



「あんたは美人の看護士さんと一緒に帰ればいいでしょ」

「あ、妬いてるな?」



あぁっ!もう!



「妬いてるの!早く出てって!」

「ふっふっふ・・・」

「何!?」



私はイライラモード全開。



「ゆーうーびっ」



真湖斗はニコニコして私を見る。



「何なの!」

「あのさー、『美人の看護士』って誰だと思う?」

「ナナちゃん!?」



誰かなんてどうでもいいよ・・・。
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