同棲彼氏
優美は完璧呆れていた。



そして、俺達はお茶の間に通された。



五畳くらいの部屋で、俺はガッチガチに緊張。



やっぱ、彼女の親に挨拶って緊張するよな・・・。



「で、本日はどのようなご用件で?」



かしこまって話すお父さん。



「えっと・・・。優美さんとお付き合いしている、藤堂 真湖斗です。これ、お土産です」



俺は、行く前に買っておいた土産を渡した。



そのとたん、目が輝くお父さんとお母さん。



「ありがとうございます。それで、娘とはいつ結婚を・・・」



え?



何で結婚?



しかも、今気づいたけどこの人達、大阪弁っぽい話し方してない・・・。



「あの・・・結婚ではなくてですね・・・」

「そうなんですか?」



どうやら挨拶=結婚だと思われているようだ。



違うから!



「えっと・・・優美さんと同棲させていただいてますので挨拶をと・・・」



俺がそう言うと、親父さんは怒ったように立ち上がった。



「なんだと!結婚はともかく、同棲なんて・・・。結婚もしていない男女が同棲なんて、不謹慎極まりない!」



えぇぇぇ!
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