あの娘
俺は部活があるために結城と別れ部活に向かう。
結局瀬戸さんには会えず終いだった。
今日は晴れているためグラウンドで練習できる。
いつもだったらだるい筋トレじゃなくて思いっきりボールを蹴れることが嬉しいはずなのに...
「なんで晴れるんだよ...」
思わず口に出して文句を言う。
こんな愚痴をはいていても仕方ないと渋々昇降口に向かって歩いていると正面で豪快に男が転んだ。
大量の紙袋の荷物を盛大に廊下にぶちまけやがった。
(おいおいおい...)
廊下は大量のプリントで埋まり廊下を行き来出来なくなってしまった。
「大丈夫...ですか?」
聞き覚えのある声が聞こえたと思うと、目の前の教室から俺が今日一日探していた瀬戸さんが現れた。
「...あ、大丈夫です。すいません。」
男は恥ずかしそうにプリントを集めていた。
瀬戸さんは黙ってしゃがみプリントを拾う...
「本当に大丈夫ですからっ...!!」
「手伝いますよ。」
にっこりと瀬戸さんが笑った。
俺はしばらく固まった。
可愛い...
ふと気づくとプリントを拾ってる男も顔を赤らめている。
それは恥ずかしさからだと俺は思っていたが、全然違った。
瀬戸さんが拾ったプリントを瀬戸さんが持ち男と一緒に歩いて行った。
あいつ...いいな...
チャイムが聞こえ我に帰った。
「やべ!!!部活に遅れる!!!」