汚レ唄
TSUBASAの歌はラブソングだけだった。
恋に向かう人へ贈る応援ソング
恋する気持ちを歌うラブソング
愛の言葉綴ったラブバラード
だから、私は普段誰にも言えない自分の気持ちを歌として声に出せて、ほんの少しだけスッキリできた。
が、やはりあまり歌うべきではなかった。
だって、溜まり溜まったこの気持ちを言いたくなるから。
何年も積もり積もった気持ちを本人に伝えたくなる。
この気持ちは絶対に誰にも言わない。
そう決めたのに。
カラオケを後にした私たちは、現地解散した。
だけど、那智と大輔君は2人でもう少し遊ぶようで、結果、私は祐君と一緒に電車に乗り込むことになった。