汚レ唄
──結局、その次の日も、そのまた次の日も、そのまた次の日だって、次の次の日にも大輔君と祐君は学校の前で待っていた。
「もう来なくていい」
って何度も言った。
だけど、祐君は笑って
「僕の勝手だから」
といつも返事した。
おかげで、出会い系はやめた。
本当はやめたかったのかもしれない。
だけど、やめたら大きな渦に巻き込まれるから。
だから、何人もの人を利用した。
やっぱり私の中ではお兄ちゃんが1番だから。
だから、こんなに優しくされると返って辛い。
お兄ちゃん以外見れないのに、変に期待させてしまってるんじゃないかって思ってしまう。
お兄ちゃんを好きだと言ったけど、祐君は全くそんなこと気にしてないかのように毎日毎日来てくれた。
『キミだけは利用しない』
って言ったはずなのに。
結局、利用してる。
祐君だけは利用しちゃいけない。
彼は汚れなき人だから。
彼は純粋に前だけを見据える人だから。
そんな人を利用しちゃいけない。
……なのに、いつも脆くて甘えてしまう。
そんな自分が物凄く嫌いだ。
大嫌いだ。