汚レ唄
どうして、祐君は私にかまうのだろうか
どうして、祐君はこんなに優しいのだろう
毎日ここに来ると言った。
あんなに拒絶した後でも。
彼はワガママになると言って、毎日ここに来ると言った。
彼のワガママは私への優しさだった。
自分が何を悩んでいるのか
何を想っていたのか
わからなくなった
だけど、彼の優しさに触れると、全てがどうでもよく思えた。
彼は、私を大事にしてくれている。
それが痛いほど伝わってきた。
兄を好きだった。
他に好きな人が出来るとは思わなかった。
諦められるとも思わなかった。
だけど、何故か、今、諦めに近い感情を持っている気がする。
兄はいけないと、心底感じる。
祐君となら穴は埋まっていく。
心の中がホカホカと温かくなって、大事にしてくれる気持ちが空いた穴を埋めていってくれた。
不思議な人
彼は私にとって何だったのか……