汚レ唄


『陽菜ちゃん?なんかあった??』

「……なんかね?祐君に会いたくなったんだ……………───っう!!」

ガタン!!



目の前がかすんで足の力がはいらない。

立ってられない。

力が抜けていく……。




血だらけの床に座り込み、机の引き出し部分にもたれた。



『もしもし?!?!陽菜ちゃん??どうしたの??』


不思議だね。

どんなに目の前がかすんでも、
クラクラして頭の中真っ白になっても



キミの声だけはしっかりと聞こえるよ。









考えないようにしてたけど、

気付かないふりしてたけど




……もしかして、私……

キミのことが好きなのかな?



お兄ちゃんの好きとは違う。



なんだろう。

この気持ちは……。




『陽菜ちゃん??今から出てこれる?』










あいたい……












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