汚レ唄


何度か泊まりにここにはきているけど、こんなにおかしな空気は初めて。



左手を上に上げたまま、ちゃぽんと湯船に鼻のあたりまで顔を沈めた。



ブクブクブク……






そのまま瞳を閉じてみる。




ブクブクブク……







次は耳まで顔を沈める。





水の音が静かに流れ込む。






あったかい。



静かであったかくて……

なんだろう?

なんかいい香りする。




なんか落ち着く香り。





ブクブクブク……



落ち着くなぁ……。




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