汚レ唄
流れ出す涙は嬉し涙。
静かに静かに流れ落ちる。
月の光が優しく包み込んでくれる。
神様、今日は……今日だけは私を見ないでください。
体が繋がる瞬間電気が駆け抜けた。
「……っっく」
出してしまいそうになる声を必死で堪え、代わりにシーツを握り締める。
だって、声を出したら、彼女のこと想って抱けないでしょ?
私だってカレが気付いてしまうかもしれないから。
カレのためなら何だって我慢する。
本当なら心も体も繋がることが出来ない私たちだから、
体だけでも繋がれるなら幸せ。
心が繋がってなくても
心が他を向いていても
そう、幸せ。
繰り返される律動。
何度も襲ってくる快楽。
荒いカレの呼吸が更に刺激となる。
カレの髪をクシャっと乱し、流れる電気に体中が痺れる。
中から蜜が溢れ出し、絶頂を迎えようとしていた時。
「……羽、香…………あさひ…」
カレが耳元で囁いた瞬間、私たちは共に果てた。