汚レ唄
「はいはい。で、どうすんの?ラーメンor雑誌」
「両方、同じ意味じゃねーかよ」
「気のせい気のせい♪
ほらっ、早くしないと、休憩時間終わっちゃうね」
店内にかけられている時計を見ると確かに休憩時間が半分以上過ぎていた。
「くそっ!……おごらせてください」
「素直にそう言えば良かったのよ。はい♪」
羽香からもらった雑誌の表紙。
そこにいたのは4人のSAMURaiだった。
「麻緋ちゃん、かっこいいよね〜♪憧れちゃうわ〜」
「そうか?濃すぎるって」
「すっごくかっこいいって♪あ〜、それにしても、今日のご飯代浮いた〜!ラッキー☆」
「俺はアンラッキーだよ……」
「まぁまぁ、残りの休憩時間、ゆっくりしてきなよ」
「お前のせいでゆっくりできなかったんだけど??」
へへへっと笑っていると、ちょうどお客様が入ってきて、羽香はそっちへと歩いていった。
あ〜、あいつのせいで5分無駄にした。
再びスタッフルームに入り、さっきまで座っていた椅子に再び腰をかける。
机の上に雑誌を置き、肩肘つきながらペラっとめくった。