汚レ唄


ロックな着物を着崩している4人の姿は男の俺でもカッコいいと思う。


ド派手な衣装だけど、その中に純日本らしさがあるというか。


とにかくカッコいい。





「俺も、このくらいカッコよければ、麻緋と一緒にいれたのかな」


なんて……俺、オンチだし。


無理に決まってる。








「『SAMURai奇跡の25ページインタビュー』ねぇ……」


確かにあの4人が25ページも雑誌に載るなんて珍しい。


いつも2〜5ページくらいしか載っていない。






麻緋は「インタビュー中ずっと無口でいるのがしんどい」なんて言っていたっけ。


それなのに、25ページインタビューって……。



それほどSAMURaiはみんなに受け入れられているってことだろうか。


それとももっと売りたいということ?



まっ、業界のことなんて俺には全くわかんねーけど。








綺麗な衣装に身を包み、刺すような視線を送ってくるTSUBASAの写真をみると、なんだろう。






距離を感じる。


いつもはあんなに近くにいるはずだったのに。



この顔の麻緋は遠くに感じる。


< 291 / 665 >

この作品をシェア

pagetop