汚レ唄

テレビのない生活は静かで、食事中は誰も話さないという気まずさ。




テレビっていうのは音楽的な働きも持っていたんだなと改めて思った。



静かな食卓にテレビというバックミュージック。


会話のない家族にも、これ1台あれば、一瞬にして明るい団らんに変身!


………なんちゃって。






しかし、テレビがつかなくなって3日後、そんな気まずさに絶えきれなくなったお父さんがついに行動をおこした。




『薄型ハイビジョン』


その名の通り、薄型テレビをつれて帰ってきたのだ。




そして、たった今!接続が終わり……薄い薄いテレビの電源をつけると、私とたいして年も変わらぬ女性が笑顔で恋の唄を唄っていた。






愛しい人へ送る愛の言葉



伝えられない愛の言葉







派手な見た目の彼女が唄う曲は純愛ばかり。




そんなギャップに人は何故か惹かれていき、今では歌姫と彼女を称している。








彼女の名前はTSUBASA。

SAMURaiというグループのヴォーカル。




共感できると言われるその歌詞は、私の心の奥底でチクチクと針を刺すように刺激してくる。




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