汚レ唄
「羽香??」
「うっわ〜!!SAMURaiが……あんなところに普通にいるんだけど!!すっごいね!!」
と興奮して肩をバンバンと叩かれる。
「いやいや、今からそのSAMURaiさんと飲むんだけど?」
「無理無理無理!!!あたし、とてもじゃないけどあの中になんて入れないって!!
オーラが違うもん!!」
「……テレビによくでる有名人だけど、話せば案外普通の人だって」
「いや、あたし、今日のところは帰る!!
……あっ!!サインもらってきてね」
「はいはい」
ちゃっかりしていらっしゃる。
「帰り、1人でも大丈夫か?」
「全然平気♪それよりも、本当にサイン忘れないでよ?!」
「……はいはい」
しつけぇ〜なぁ。
頭をかきながら、返事をすると、羽香に殴られた。
「これは死活問題なんだから、しっかりしてよ?!」
と言い捨て、羽香はそのまま帰っていった。
その姿を見送ってから俺は道路を渡る。
久しぶりの仲間。
愛する麻緋。
オカマなおっさん。
久しぶりすぎてワクワクもするし、ドキドキもする。