汚レ唄

「だから、TSUBASAは俺らと違って自分で名前考えたんだ」


「もういいでしょ?!ほらっ!!はやく食べようよ」

麻緋の急かす声が怪しさを伺わせる。




「あとは、その雑誌に載ってっから、読んでみたら?」


手元にある雑誌を再び読み進めると確かにTSUBASAの由来も書かれたいた。




「もういいじゃない。あたしのことは!!」


暴れる麻緋。

ますます怪しい。



俺は、そのままTSUBASAについて書かれたページを読んでいった。


TSUBASAの由来……それは青い空を自由に飛びまわれる羽根が欲しくて……と書かれていた。


別になんてこともない。

普通だった。

少し期待はずれだ。



「普通じゃねーか。何をそんなに隠そうとしたんだ?」

「……別に」




麻緋は暴れることをやめて、また頬を膨らせながら飯を食べた。


静さんも則彦さんもニタニタと気持ち悪いような笑みを漏らしている。



なんだろう?

まだ他になにかあるのだろうか?


「そんなことよりも!!あなた!!!芸能界に興味ないかしら?!」


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