汚レ唄
── 背中 《蒼》──
「*%¥☆△※〒○〜!!!!!!!!」
「「ッはぁ?!」」
突然、訳の分からない奇声を発したのは真っ赤な顔をした麻緋だった。
そしてその奇声に反応したのは、俺と拓斗さんだった。
「だぁか〜らぁ!!!*%¥☆△※〒○※¥☆*〒〜!!!!!!!!!!」
「何言ってんだ、こいつ」
「てか、もう言葉じゃない気がします」
静まり返る真っ暗な夜道、均等に置かれた街頭が唯一の灯りだった。
そしてただ俺と拓斗さんの足音だけが、その静かな夜道に響き渡った。
今、俺の背中には麻緋が眠っている。
時折、寝言のように叫びだすけど、スヤスヤと気持ちよさそうに俺の背中で眠っている。
「……にしても、麻緋がこんなに酔ったとこみたことねぇや」
「……俺もです」
拓斗さんは、麻緋の顔をみると心配そうに眉をたらしながら呟いた。
「こいつさ、……なんかあったのかねぇ?」