汚レ唄
「じゃあ、そういうことで、来週あけといて」
「……うん」
蒼はそのまま部屋を出て行き自分の部屋へと戻っていった。
「蒼……」
昔から本当に大嫌いで、
すぐに泣くし、
すぐにお母さんに泣きつくし、
本当に嫌いだった。
それは中学に入っても代わらなくて、手足が伸びたとしても、私の中では蒼は小さい頃の蒼のままで、
だから大人っぽい仕草をされるとドキっとはするけれど、
まさか、
こんなに変わってしまうとは思ってなかった。
1人でチケットとったのかなとか、彼女はいいのかなとか、そんな事考えてしまう。
でも、本当に大好きなバンドだったから本当に嬉しい。