汚レ唄
━━━━━━━━━…
━━━━━━━……
その後、同じクラスの大輔と友達になり、一緒に帰っている時、電車の中で彼女を見つけたんだ。
あの時、ダサくて暗い僕に普通の生活を教えてくれた彼女がいたんだ。
「ん~?祐、何見てんの?」
大輔は肩に腕を回し、僕の視線を追っていく。
「あれ~??ピナじゃん」
「へっ?ピナ??」
ピナって誰??
大輔は満面の笑みでこちらを振り返ると、携帯を取り出し裏側をこちらに向けてきた。
「あの、ドア付近に立ってる女子校の子、俺のハニーのフレンズなのよ」
携帯の裏には大輔と気の強そうな女の子がピースしているプリクラが貼ってあった。
「ほっほんとに?!」
大輔があの子と知り合いだなんて!
僕はこの時ほど運命を感じたことはなかったんだ。
まぁ、大輔はただ彼女自慢したかったらしいんけど。
それよりも僕は彼女を紹介して欲しいと大輔に必死に頼んで、一緒に遊ぶことになった。
その後、大輔にノロケ話を延々と語られたのは言うまでもない。