汚レ唄


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「っはぁ~!すっげー緊張すんなぁ」

「拓斗、さっきから溜息つきすぎ。その陰気臭さが僕に移ったらヤだなぁ」

「あ~?生意気なこと言いやがって」

「だって溜息つくたび雰囲気重くなるんだもん」

「なっ?!」



「……則彦の勝ちだな」

「静まで……っはぁ~」


と何度目かの溜息を吐いた拓斗はハっとして口を手で覆った。




「そんなに緊張しなくても……」

と口を挟むと、泣きそうな拓斗の目と目が合った。




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