汚レ唄
「お前なぁ……。子供じゃねーんだからさぁ。それに、別にいいんじゃねーの?蒼が決めたことなんだし。もう決まってるんだろ?」
「とにかく、自分からは謝るわけにはいかないの。蒼に来てほしかったら拓斗が自分でメールしなよ」
もう嫌だ。
なんで、私ばっかり責められるのよ。
「今日はもう終わったんでしょ?私、帰る!!」
「おいっ!!」
拓斗の声が追いかけてきたけど、そのまま則彦の部屋を飛び出した。
私が悪いの?
私のせいなの?
でも、私はどうしても蒼のことが許せないんだ。
相談も何もなく当たり前のように決めた蒼のことが。
私のときには私のために一杯頑張ってくれたし、支えてくれたけど、でも、蒼は私の助けなんていらなくて、自分が無力だって思い知らされた。
でも、蒼のために私だってがんばりたかったのに。
勝手に決めて、頼ってくれなかったことが許せないんだ。